目次
ネット掲示板から生まれたDTM界のパイオニアと鮮烈のデビュー
宅録ギタリスト"Bulb"から始まったネット発メタル革命
Peripheryは2005年、ギタリストのミーシャ・マンソーの個人プロジェクトとして結成されました。彼は"Bulb"というペンネームを用い、SoundClickや7弦ギターのフォーラム(sevenstring.org)などのネット上に自作の音源を精力的に投稿。自宅のPCとアンプシミュレーター(Pod XT)を駆使した高度なオーディオプロダクション技術は、世界中のメタルファンやミュージシャンの間で瞬く間に話題となりました。このネット空間を発祥とするDIYな宅録スタイルと革新的なサウンドメイクこそが、後に「Djent」と呼ばれる一大ムーブメントの原点となったのです。
ヴォーカル交代を経て結実した1st『Periphery』の衝撃
初期のメンバーチェンジを経て、2010年にボーカリストのスペンサー・ソーテロが加入。同年にセルフタイトルのデビューアルバム『Periphery』をリリースしました。Meshuggahに影響を受けた複雑なポリリズムや変拍子のヘヴィリフに、アンビエントでクリアな美旋律を見事に融合。米ビルボードのHeatseekersチャートで2位を記録するなど大きな反響を呼びました。翌年発表の『Icarus EP』と共に、プログレッシブ・メタルシーンに強烈な金字塔を打ち立てたのです。
トリプルギター体制の確立と表現力の開花
マーク・ホルコム加入で盤石となった超精密トリプルギター
2011年にギタリストのマーク・ホルコム、2012年にマルチ奏者のアダム・ゲットグッドが正式加入し、トリプルギターを擁する堅牢な5人体制が確立されました。2012年発表の2ndアルバム『Periphery II: This Time It's Personal』では、ミーシャが温めていたソロアイデアとバンド全体の共作が見事に結実。洗練されたアンサンブルと叙情的なメロディが大幅に強化され、ビルボード44位にランクイン。テクニカル・メタルとしての完成度を極限まで高めた傑作となりました。
メンバー全員の個性が交錯する実験的コンセプチュアル作品『Clear』
2014年にリリースされた『Clear』は、バンドのクリエイティビティを示すユニークな実験的企画盤です。オープニング曲「Overture」のテーマを軸に、残る6曲をメンバー5人とアダムがそれぞれクリエイティブディレクターとして分担作曲。ジャズやエレクトロニック、ポストハードコアなど、メンバー各自の多彩なルーツと音楽的素養がダイレクトに反映されました。単なるEPの枠を超えた約30分の濃密なサウンドアプローチは、グループの多彩な表情を提示しました。
大作コンセプト二部作とグラミー賞ノミネートの快挙
物語性を極めた二部作『Juggernaut: Alpha』&『Omega』
構想に長年を費やしたコンセプトアルバム『Juggernaut: Alpha』と『Juggernaut: Omega』が、2015年に2作同時リリースされました。従来の楽曲の再利用ではなく、全曲完全新規書き下ろしにより構築された壮大な物語を展開。変幻自在のボーカルアプローチと綿密に伏線が巡らされた重厚なトラックメイキングが絶賛を浴び、米ビルボードチャートで22位および25位へ同時に叩き込む快挙を達成。バンドの表現力を新たな次元へと引き上げました。
グラミー賞ノミネートを果たした『Periphery III』の躍進
2016年発表の5thアルバム『Periphery III: Select Difficulty』は、テクニカルな重低音リフとキャッチーなメロディが高次元で融合した1作です。ビルボード22位を記録したほか、収録曲「The Price Is Wrong」が第59回グラミー賞の「ベスト・メタル・パフォーマンス」部門にノミネート。名実ともに現代メタルシーンの頂点に立つ存在として評価を決定づけました。ツアー面でも世界的な規模へと拡大を遂げた象徴的な時期です。
自主レーベル「3DOT Recordings」設立と狂気のヘヴィネス
大手レーベルからの脱却と完全独立「3DOT」の始動
2018年、バンドは長年所属していたSumerian Recordsを離れ、自ら独立レーベル「3DOT Recordings」を設立しました。ビジネス面やクリエイティブ面における一切の制約を排除し、完全なDIY精神と自由な制作環境を獲得。音源のセルフプロデュース体制をより確固たるものにすると同時に、メンバー個別のサイドプロジェクトや新人アーティストの発掘・発信拠点としても機能し始め、DIYメタルの新時代を切り開きました。
オーケストラと凶暴性が同居する『Periphery IV: Hail Stan』
新レーベルから2019年にリリースされた6thアルバム『Periphery IV: Hail Stan』は、自主運営の利点を極限まで活かした野心作です。冒頭を飾る16分超の大曲「Reptile」をはじめ、本物のオーケストレーションや合唱隊をダイナミックに導入。脱退後もプロデューサーとして深く関わるアダムの極上ミックスも相まって、禍々しくも美しい緻密な音響空間を構築。最高峰のヘヴィネスとプログレッシブな壮大さが見事に同居しています。
ジャンル概念への不敵なアンチテーゼと叙情性の追求
「Djentはジャンルではない」—自虐と自信が織りなす『Periphery V』
2023年発表の7thアルバム『Periphery V: Djent Is Not a Genre』は、自ら開拓したムーブメントに対する不敵でアイロニカルなタイトルを冠した話題作です。過去作『Juggernaut』のモチーフ再解釈やインディーゲーム『Hades』オマージュの楽曲「Zagreus」など、遊び心と高度な技術が交錯。複雑を極めたプログレ構造とポップな叙情性が共存し、ジャンルという枠組みを軽々と超越するバンドの圧倒的底力を証明しました。
マイク・ドーズとの共演に見るアコースティックな表現の拡張
2024年には、超絶技巧アコースティックギタリストのマイク・ドーズをフィーチャーした『2 Song Acoustic Single』を発表しました。「Scarlet」と「It's Only Smiles」をアコースティックアレンジで再構築し、白とゴールドの限定7インチヴァイナルとしてリリース。激しい重低音リフを削ぎ落としてもなお色あせない普遍的なメロディセンスと、弦楽器の繊細な響きによる新たな音楽的魅力を世界に提示しました。
超低音「Drop B♭0」が切り拓く新次元のサウンドスケープ
30インチバリトンギターが生み出す未体験の重低音
2026年発表の8thアルバム『A Pale White Dot』にて、バンドは30インチのバリトンギターを新たに導入。「Drop B♭0」という通常のメタルの常識を根底から覆す超低音チューニングを採用しました。ベースの帯域と等しい重低音リフと高精度のアンサンブルが見事に融合。「Mr. God」などの先行シングルで披露された超高密度のサウンドは、ヘヴィミュージックにおける音響の限界突破として大きな衝撃を与えました。
最新作『A Pale White Dot』とこれからのPeriphery
『A Pale White Dot』は、自主レーベル3DOT Recordingsからのリリースとして、プログレッシブ・メタルの未来像を提示する最先端の作品となりました。超低音の重厚感と対比を成す透明感あふれるボーカルラインや、ダイナミックな展開美は健在。「Everyone Dies Alone」や「Heaven on High」といったMV楽曲でも聴ける挑戦的なアンサンブルは、結成から20年を超えてなお進化し続けるバンドの底力を示しています。
引用元:https://en.wikipedia.org/wiki/Periphery_(band)
en.wikipedia.org
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%83%AA%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AA%E3%83%BC
ja.wikipedia.org
periphery.net